小沢健二/流動体について

ついに小沢が戻ってきた。
新曲で興奮したのはいつぶりだろう?
会社帰りに、記憶がないくらい久しぶりにCDショップでCDを買って来て(かつてあったお店はいくつもなくなっていた)、最近買ったBOSEのデッキにのみ込ませた。
驚かないでね、”小沢の新曲で”年少の息子がおかしなダンスを踊ってる!



ここでの暮らしを捨てて国外に出てから、
これまでぽつぽつとつかみどころのない作品を発表したり、
よくわからない活動をしたりして*1、残念な気持ちになることも少なくなかったけれど、
今回、こうして私たちの時代を一緒に生きている「生身の」小沢健二が戻ってきた感じがしたのはもしかしたら、子育てのせいかもしれないなと思った。
どんな暮らしをしている人でも、子どもを育てていたら似たような生活になるもの。
それがばかにしてたカレールーを使って楽しい生活で、
そこから生まれるのがこういう等身大の音楽で。
また一緒に今を生きてくれて、歌を作ってくれて、演奏してみんなに届けようとしてくれて嬉しい*2


Mステの生放送。
かなり緊張したようすでも、真正面からスポットライトに向き合ってて、真摯に音を届ける姿をみれば、小沢もがんばってる私もがんばろう。そんな気持ちにそりゃあなるさ。


久しぶりにテレビに出るという彼は、Mステのひな壇で保護者会のお父さんか学校の先生かみたいな雰囲気で華やかな周囲から明らかに浮いていて、
そのようすは「オザワ」とか「オザケン」とかいう感じでは全然なくて、「小沢先生」かせいぜい「小沢さん」くらいのものだったけど、
きっとまたちゃんと仕事して作品を発表し続けるようになれば、きっとバージョンアップされて、かつてのようなポップな歌も再び馴染むようになるんだろうなと思った。


おかえりなさい、そしてまたこれからよろしく。

*1:ついでに名付けのセンスもよくわからなかった

*2:ずっとその背中を眺めていたはずだったのに、いつの間にか並んで(いやむしろ私の子どもより小さな)子育てする存在になっているけど。