ボタンを掛け違えたまま大人になるのは嫌ね。

12月になると、給食の時間にサンタクロースの秘密をいつ知ったかという平和な話題が出たものです。
「ずっと、年を取りさえすれば自然に大人になれると思ってなかった?」
「思ってた」
「いつ、そうじゃないって気づいた?」
気づくまでは年を重ねるたびにふしぎだった。成人して何年経っても、なぜ自分が一向に子どもっぽいままなのか。
たとえば20代が終わっても平然と子どもの役割に甘んじているのは、お店に並ぶサンタの衣装がもう着られるサイズだってことにも気付かずに、いつまでもサンタクロースが来るのを待ち続けているようなものかもしれない。
「ボタンを掛け違えたまま大人になるのは切ない。」