ショーシャンクの空に

原作: スティーヴン・キング
出演:ティム・ロビンスモーガン・フリーマン
監督:フランク・ダラボン
ショーシャンクの空に [DVD]

かれこれ5年以上前から観たいと思っていた映画をやっと観ることができた。
噂に違わぬ感動作!って根も葉もない表現ですが、やっぱりスティーヴン・キングはすごいなあと思った。
こういう起伏のある「物語」を作り上げることができるというのは、私の思う職業作家そのものだ。その才能を磨いて世の役に立ててくれたことに感謝したいような。
クライマックスを過ぎ、ここで終わっちゃう?!終わっちゃう?!(もう少し観させて!)と、普段そんな余白を残したような映画を多く観ている私はすぐドキドキしてしまうけれど、この映画は終わらなぁーい。
ちゃーんと、観客の観たいところ、知りたいところまで導いて、「痒いところ、気持ち悪いところはありませんか?」ときいてくれるシャンプー係のような親切さが優しくて嬉しかった。
わかる人にだけわかればいい、というドライさでかわすことなく、ユーモアで紛らわすこともなく、ピシピシ弾けている「伝えたい」という気持ちを一流のプロによって職人的に美しく律していたことで、つむじが2つある私がそれにあてられることもなく、笑いも過激さもない娯楽映画のすばらしさを知ることができた。
エンドロールとともに、台風の後の澄み渡った空のような清々しさが広がる。誰にもお薦めできる、娯楽足り得る名作。


評価:★★★★★