ニート(絲山秋子)

ニート

ニート

短編集。一編目を読んだ時は、「これで小説かい…」と思ったけれど、その続編となる話を読んで、「やっぱり小説かも」と見直した。
それに別の話の、JRの車掌のアナウンスの描写にははっとした。
この作家(初めて読んだけど)は、格好をつけないで、現代の私たちの体温のままに日常を描写するのが上手なんだろうと思った。
でもねえ、最後のスカトロはねえ、大体男の求めるままに(というかはっきり求めてもいないけど)自分の肉体を差し出すってとこからして、だらしなさすぎて気分を害した。自然体もいいですが、ほどほどに。