愛がなんだ(角田光代)

愛がなんだ (角川文庫)

愛がなんだ (角川文庫)

この人の本はタイトルが小気味よいですね。
自尊心の低い(「どうでもいい」)主人公の片思いの話。現実にもたぶん「どこか」にはありそうな話ではある。
なぜ葉子がこんなばかな主人公と友達でいられるのかを不思議に思ったけれど、盲目的に誰かに献身できてしまう主人公の図太さ、ガッツに、呆れつつもちょっと尊敬してしまうところがあるのかもしれないと考えると、なんとなくわかる気はする。
優越感を得るためのつきあいっていうのだけはちょっと怖かった。