ご馳走に釣られて中年のガス抜きにつきあう

よくある、会社の帰りに飲みに連れられていくというやつ。今回いろいろあって珍しく参加することになった。
知りたくもないおじさんの本音は、おじさんらしくばっさりと自意識に欠けているから哀しい。身をつまされる光景。
刺身は美味しかったし、おごってもらったぶんはつきあわなくちゃと義理がたく笑顔を振りまきつつ、楽しく解散。
だけど帰りの電車の中で、髪や服にすぐに染み付く煙草の匂いのように、身体中が澱み、汚れがまとわりついたようなうっとうしさで落ち着かなくなった。
下世話な噂話や社内情報はおもしろいし、ある程度必要だとは思うけど、これほどの価値はないや。
自分の愛想のなさを、たまにちらりと不安に思うこともあったけれど、今後もこういう席には参加しなくていいとすっきり確信した。
浪費した若さと時間に比例して肥大化した自負の恐ろしさは肝に銘じておいて損はなさそう。
せいぜい仕事を真面目にやりましょ。