モノへの未練

友人の結婚が決まり(ここのところ次々に!)、プランの相談をされた。
日取りは秋に迫っているのに全然イメージが湧かないという彼女。
私が結婚式を挙げたのは何年も前だけれど、とりあえずその時に集めた資料*1段ボール箱から引っ張りだして、「気になるものは切り抜いて持って帰っていいよ、どうせ捨てられずにとってあっただけなんだから」と言ってみたものの、「とりあえず気になったのは全部」と遠慮なくカッターを走らせる彼女が積み上げていく切れ端の中には私が心からステキと感嘆したページ(そしてそれは今見ても)もいくつか含まれており、思わず「やめてー」と言いたくなってしまった。
自分にはコレクター癖は全然ないと思っていたけれど、意外にあるのかしら。
すてきだって思った切り抜きをとっておいたとしたって、自発的に見直すことなんてまずないのに。
そんな話を夫にしたら「とっておいたって仕方がないじゃない」と笑われてそのとおりだと思う。
だけどそんなものなのに引越し先までわざわざ持っていったのだから自分にとって思い入れがあるものだということはわかっていたのだ。それでもいつかは処分しなくちゃいけないのだから(家は狭い)、これはよい機会だというつもりで自分から彼女にそんなふうに言ったくせに、永遠にあのページと再会できなくなるなんて考え始めたら惜しくてたまらない。
使い終わったらまたあのページだけでも返してもらいたいとか、未だにうじうじ妄想している。
そんなに大切ならはじめからそれはコピーにしてくれって言えばよかったのに。なんて愚かなのか、ただのケチか。

*1:インターネットでわざわざ取り寄せていた洋書類