いい加減にしてよってな勝手気ままなことを次々と言われるのも苛々して困るけれど、
それでばしっと言ったらしょぼんとしてやたら素直に謝られるともっと困る。
あんなに意地っ張りな人だったのに。
沸騰しそうになっていた血が、サーッと一気に冷却されていくのを感じる。
親を傷つける、親を悲しませるっていうのはなんともやりきれないものですねえ。
いつも甘えて遠慮なくその胸を叩いてもびくともしないで包んでくれたのに、大きくなってふとよく見たら結構老朽化していて、ぐらぐらと揺らいでいるというのは、はっとせずにはいられません。
でも別に昔に戻りたいとは思わない、自分には少し安心するけど。