冷血(カポーティ)

冷血 (新潮文庫)

冷血 (新潮文庫)

ロッコへ旅行するときに持って行きながら、一度も開かず持ち帰って来た本。
年明けにようやく読み始めたのですが、ウィークデイのちょっとした時間(通勤時など)に読むのにぴったりでした。夢中になれて。待ち遠しいほどで。
楽しめたし圧巻だったけれど、ノンフィクションなので、これだけ話を広げても大円団の結末を迎えるわけではなく、主人公2人の無価値な殺人にすっきりするような意味が与えられるわけでもなく、本の厚さのわりに、期待していたほどの読了後の達成感は得られませんでした。
とはいえ、これがフィクションじゃないことを考えると、やっぱり一読の価値はあったなあと思います。
ものすごい情報量を集め、これだけにまとめあげた作者のことを思うと、人間業とは思えない。この本に取りかかっていたときの彼の充実感っていったらなかっただろうな、と想像できてわくわくします。
そのうち映画(カポーティ コレクターズ・エディション [DVD])も観てみたいです。