ぼくと1ルピーの神様(ヴィカス・スワラップ)

ぼくと1ルピーの神様

ぼくと1ルピーの神様

映画を観てから読んだ原作の日本語訳(id:pir:20110912:p1)。これがすごくおもしろかった。
インドの外交官による処女作。この作者は今も現役で、数年前より在大阪インド総領事館総領事として日本に滞在しているそうで、それにも驚いた。
設定などは映画とは大部違うけれど、勝るとも劣らない疾走感。そして当然ながら濃い。
映画は、タイトルの違いからして示すように、この作品を存分にハリウッド的に料理して作られた別のものなんだなとはっきり感じた。だから、インド国内では違和感もあったのだろう。
そして問題の描写はもっとシリアスなものに……。
憂鬱な満員列車をあっという間に目的地に到着させてしまえるマジックを持った本。