夜中の雨に

自転車が欠かせない生活を送っている身に雨はつらい。
さすがに0歳児を身につけてレインコートを着て自転車を漕ぐ気にはなれない。
自転車の機動力が優れているだけに、雨ひとつで移動がものすごく大変になってしまう。
バスは遅れるから延々待たなくちゃいけないし、タクシーも捕まらないし。車は最近0歳児が大泣きするから使いたくないし。
子どものかわいい長靴姿が見られることは少しうれしいけれど。


だけど出かけなくちゃいけない予定さえなければ、家の中で聞く雨の音は、やわらかなパーカッションであり、ひとりの時間を家ごと包んでくれる優しい味方。
家の中が静かであればあるほど、雨音はすてき。
気に入ったマグから湯気がほのかに上がっていれば、なおよし。
寝室で、お布団の中で目を瞑って聞くのもまたよし。
明日の朝までに雨が上がりますようにと思いながら眠る。