子育ても新ステージ

入学式は快晴

桜吹雪の下、息子が小学生になりました。
ということは私も小学生の親です。すごい。
親子とも一人も知り合いのいない小学校に進学したのですが、
「ともだちできるかな」なんて言っていたものの、
つつがなく元気に過ごしているようです。
慣れない場所と人に囲まれて、入学式はほんの少しの時間なのに私はどっぷり疲れました。


今までどこに行くにも送り迎えをしてきたので、登下校もしばらくは送迎することにしました。
ある朝、お弁当を忘れたのに気付いて途中から一人で学校に行かせたとき、本来の通学路ではない、ある施設の前の道を通って行ったというので、理由を聞いたら、
「だって先生に会えるかもしれないから」と。
今春からその施設に異動になった、保育園の先生にもしかしたら会えるかもしれないと淡い期待を抱いて学校へ向かっていたと知り、
息子が「寂しい」と口にはしないことがよけいに胸に刺さりました。


ある日、私の仕事が遅くなり、迎えに行くはずが行けなくなって、学童クラブから初めて一人で帰宅することになった息子。
もう着いてもいいはずなのに……とやきもきして、道先まで出てじっと見つめていると、向こうから黄色い帽子を被った男の子の姿が。
大きく手を振ると、笑顔になって振り返すのがわかる。
「ちゃんと一人で帰れたんだね」
というと、「うん」と。
「ずいぶん時間がかかったんだね」
「ゆっくり歩いてた。もう、一人で帰れるよ」
と言う息子の口ぶりに、
ああ、いつの間にかちゃんと大きくなってるんだなとはっとしました。


いまだに隣の席の子の名前さえ知らないというし、ぼんやりして置かれている環境の変化もなんだかよくわかってないんじゃないの、と思いそうになるけれど、
眠る頃になると、毎晩「ママだいすき」とくっつきたがるその姿で、
やっぱりこの子も慣れない環境で静かにがんばってるんだなと気付きます。
小学生の親生活はわからないことだらけで、いちいちストレスで戸惑っていたのですが、及び腰になってる場合じゃないなと、狭いなかくっついて眠る息子に背中を押されて、私も新しい生活へ向かいます。